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森田つぐみ – 愛のスケッチブック (LP) 1976

森田つぐみ - 愛のスケッチブック (LP) 1976

『愛のスケッチブック (LP) 』は、日本の女性アイドル歌手「森田つぐみ 」が、1976(昭和50)年にフィリップス・レコードより発売した最初で最後のフルアルバム。2ndシングル”さよならは似合わない”から、2か月後の11月5日発表。全10曲の作詞陣は、千家和也・森雪之丞・及川恒平・中村典子、作曲陣は大野克夫・丹羽応樹・宮本光雄・加瀬邦彦にくわえて、森田つぐみ自身も”シャボン玉”で作曲に参加している。

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森田つぐみ – 愛のスケッチブック (LP) 1976の詳細

森田つぐみ – 恋の伝言板

タイトル 愛のスケッチブック
歌手名 森田つぐみ
発売日 1976(昭和51)年
ジャンル ポップス
発売国 日本
レーベル Philips
フォーマット 12インチアルバム・10曲入りLP

森田つぐみ – 愛のスケッチブック (LP) 1976 の収録曲

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森田つぐみ – 愛のスケッチブック (LP) 1976について

森田つぐみ – ウィークエンド

『愛のスケッチブック (LP) 』は、日本の女性歌手「森田つぐみ」が17歳のときに、フィリップス・レコードから発売した10曲入りのフルアルバム。1976(昭和51)年といえば、すでにピンク・レディーのような派手でインパクトのある女性歌手が人気だった時代で1970年代初期に流行った「清純派アイドル」テーマでまるまる1枚アルバムを作ったことは奇跡に近い。代表曲”少女期”からはじまり、思春期の女性がリスナーと疑似恋愛しているかのような、セリフまじりの面白い構成になっている。

森田つぐみ – 愛のスケッチブック(LP) 1976 の内容

森田つぐみ - 愛のスケッチブックの解説

レコード時代の『愛のスケッチブック』のアルバムジャケット

①”少女期”は、好きな男性に出会えたことで女の子に生まれたことを誇りに思うという設定が秀逸。

②”心の似顔絵”は、片思いの自分が意気地なしだと責めながら、心の中のキャンバスで、もう一度好きな人の似顔絵を書くということで勇気をふりしぼっているシナリオ。

③”おろしたての放課後”は、カントリータッチの軽快な伴奏に合わせて、雨上がりの放課後に別の街に自転車で旅をするストーリー。

森田つぐみ – お嬢さんお手をどうぞ

④”お嬢さんお手をどうぞ”は、シングルカットされてもおかしくないほど、すばらしいメロディと詞で構成されている。「少しお化粧しています。胸にカトレアつけてます。古いピアノが鳴っています。ここは小さなお店です。わたしいつもと違います。なぜか心が揺れてます。ほほに涙がかかります。ここは小さなお店です。待っています、あなたの言葉、待っています、あなたの愛を。お嬢さんお手をどうぞ」という女性が男性のリードを待っているけな気な状況をうまく表現している。

⑤”ウィークエンド”は、少しニューミュージック・シティミュージックスタイルのバックに放課後のカップルの恋愛の行方を淡い思いで歌っている。

森田つぐみ - 愛のスケッチブックの解説

⑥”さよならは似合わない”イントロから、風変わりな音と森田つぐみのセリフがかわいい、こちらも名曲。けんかをしたカップルが仲直りをどういう風にしようかな?というこちらも胸キュンのストーリー展開で、情景が浮かぶ作詞に思わず妄想がふくらんでしまう。

⑦”もうひとつの時間割り”クラシカルなイントロからピアノが躍動感が加わる軽快なラブソング。

⑧”恋の伝言板”はミディアムバラードタイプの楽曲で内容は喧嘩中のカップルが、ひどりで寂しくいる状況を表現している。

⑨”風の匂い”は編みかけのセーターをほどいて失恋した恋を忘れていくという歌。ラストの

⑩”シャボン玉”は、秋風に飛ばしたしゃぼんだまに自分の夢と幸せを乗せるという前向きな内容。

これほど、きれいにひとつの物語のようにまとまっているアルバムもめずらしい。

トータルアルバムとしても高い評価を出せるだろう。

森田つぐみの伝記【バイオグラフィ】

森田つぐみは、1959年(昭和34)年1月1日に大阪府の豊中市で生まれた(本名:藤原嗣美)。

森田つぐみが16歳の時


1975(昭和50)年に毎週日曜、NETテレビが放送していた『あなたをスターに!』という公開番組へ出場し、第2回グランドチャンピオン大会まで進み「優勝」した。

この時、のちにスターとなる大場久美子は審査員特別賞であった。

森田つぐみが17歳の時

森田つぐみが17歳の時
書道3段・珠算3段と茶道もこなす「才色兼備の優等生」というイメージで、森田つぐみは渡辺プロにスカウトされ、1976(昭和51)年4月25日にデビューとなった。

ユーミン作曲”まちぶせ”で有名な同事務所の三木聖子や、野中小百合も同じく1976(昭和51)年のデビュー組。

森田つぐみ - 少女期 (EP) 1976
森田つぐみ – 少女期 (EP) 1976

“少女期”は、「森田つぐみ」のデビュー曲で歌詞の内容は、好きな男性に出会えたことで「女の子に生まれたことを誇りに思う」というか弱いながらも力強く歌う、森田つぐみの歌唱力が印象的。

作詞は千家和也、作曲は大野克夫、編曲は竜崎孝路

1976(昭和51)年、4月25日に発売されたファーストシングル”少女期”は、オリコン最高84位で1万枚しか売れなかった。

森田つぐみ – さよならは似合わない (EP) 1976
森田つぐみ – さよならは似合わない (EP) 1976

続けて、”少女期”より4カ月を経て9月5日に発売された”さよならは似合わない”は、1976年にデビューした女性歌手「森田つぐみ」のセカンド・シングルEP。

つきあいはじめた男女の仲直りがテーマになっていて、純粋なイメージで売っていた「森田つぐみ」にぴったりの楽曲。歌詞にある、強がりを言ってしまった女性の引くに引けない「意地」のようなものが、森田つぐみの優しいながらも強い意志を感じる歌声にマッチしている。

前作とは違って、作詞に森雪之丞、作曲に宮本光雄 編曲は同じく竜崎孝路が担当。

森田つぐみ – 愛のスケッチブック (LP) 1976
森田つぐみ – 愛のスケッチブック (LP) 1976

同年11月5日には、森田つぐみ待望のフルアルバム『愛のスケッチブック』が発売。当時流行っていたディスコブームや、ロックンロール、演歌調ポップスではなく、純粋に良いメロディが散りばめられた「宝石箱」のような作品群。

かよわいだけではなく、冒頭の①”少女期”から、彼氏・愛する人へのメッセージが、かわいい歌声のなかにビシビシ力強さも感じる。全体的にも、聞き手が彼氏と想定して、語り口調から歌に導入するタイプが多いので1枚でまるごと「擬似恋愛」を錯覚してしまう、純愛作品が多い。

森田つぐみ – 恋して海岸通り (EP) 1976
森田つぐみ – 恋して海岸通り (EP) 1976

最後に、森田つぐみの歌手活動は”恋して海岸通り”がラスト・シングルとして12月20日に発売。

同年4月にデビューしてから、8ヵ月ほどしか経っていないが歌詞の内容は、グッと大人の雰囲気をかもしだしている。

作詞はなかにし礼、作曲は竹田賢、編曲は竜崎孝路。

B面の”冬の哲学”は、TBS系バラエティ番組『笑って!笑って!60分』の番組の中のコーナー『続・哀愁学園』にタイアップされ主題歌として採用された。

“冬の哲学”は歌謡曲ファンの間で、隠れた名曲として知られている。

森田つぐみが18歳の時~現在

3rdシングル”恋して海岸通り”を12月20日で発売したあとは、主だった歌手活動はできず文化女子大学杉並高等学校を卒業後は、獨協大学法学部法律学科に入学。

大学内のスポーツクラブ『ウッドペッカー』に入部しながら

森田つぐみ ふえはうたう
※引用元 : ちっちゃいおっさんの足跡

NHKの教育テレビ「ふえはうたう」のお姉さんとして、数年間はテレビに出演して精力的に芸能活動を続けたが、芸能界を引退。

獨協大学卒業後は、法律事務所に勤務しその後、大阪府豊中市でTSUGUMI音楽教室として、ピアノと書道をひらき「地元のこどもたち」に教えている。

2014年3月30日まで、西宮でカフェ&バー「アリーズ」の店長として、ピアノの生演奏や食事も提供。

森田つぐみ 現在